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遺言作成をお考えの方

遺言作成をお考えの方

1.まずはこちらをお読み下さい。

「近いうちに遺言書を用意しておかないと・・・」と思いつつ、「何から手を付けていいかわからないから・・・」と思いつつも年月だけが過ぎている方は多いと思います。

 

「そもそも財産なんてないから特に遺言なんて作らなくてもいいのでは?」

それは間違いです。全国の家庭裁判所へ持ち込まれる遺産分割紛争は一般家庭の事件が最も多いのです。

一般的に、遺産争いは資産家特有の事件であると思われがちです。それは新聞報道などで取り上げられる事件が資産家の事件が多いからだと考えられます。報道機関にすれば最高裁判所の判断が報道のネタになるため、最高裁判所まで争った事件が記事として取り上げられる傾向があります。つまり、「最高裁判所の判断が出るまで弁護士に報酬を払い続ける経済的余裕のある家庭の事件=資産家・お金持ちの家庭の事件」なのです。

一方、一般家庭は、紛争を家庭裁判所へ持ち込んでも長期間争い続けるだけの経済的余裕はありませんから、家庭裁判所の調停で折り合いをつけるなどして比較的早期に何らかの決着がつきます。そのため資産家ほど紛争が長期化せず、最高裁判所の判断を仰ぐことはまれでしょう。つまり、報道の対象にならないわけです。これが、「遺産争い=資産家」と思われる原因だと考えられます。

2.遺言書を遺しておいた方がよいと思われる方

  • お子様がいらっしゃらない方

遺言がない場合、相続人は配偶者および兄弟姉妹(おいめいも含まれることがあります)となる事がほとんどです。兄弟やおいめいと疎遠である場合は、遺産分割協議がなかなか成立せず、残された配偶者へスムーズに遺産が承継されないことがあります。

  • 前妻(夫)との間にお子様がおられる方

​前妻の子らも相続人となるため、残された現妻と子らは彼らと遺産分割協議をしなければなりません。これを避けるため、だれにどの財産を相続させるのか遺言で意思を明確にしておけば遺産分割を回避できます。

  • 内縁の妻(夫)がおられる方

​内縁の妻には法律上相続権がありません。遺言で遺産を承継させる意思を明確にしておく必要があります。

  • 相続人以外の方に財産を残したい方

​法定相続人が遺産を相続してしまうため、遺言で遺産を承継させる意思を明確にしておく必要があります。

  • 不動産・株式をお持ちの方

​不動産や株式は預貯金と違い分割が難しい遺産です。遺言で誰に相続させるかその意思を明確にしておく必要があるのではないでしょうか。

  • 将来、相続人らの争いを懸念されておられる方

​親の意思が不明確なまま相続が開始してしまうことも、遺産争いの原因のひとつです。親の意思を明確にしておくことで、子らに遺産分割の負担から解放してあげることも大切かもしれません。

3.公正証書遺言のすすめ

遺言の作成については、民法にその規定があり、全部で7つの方式があります。しかし、よく用いられている遺言は【自筆証書遺言】と【公正証書遺言】の2種類の方式です。【自筆証書遺言】とは、ご自身の直筆で遺言を書いて作成するもので、誰の助けなくして作成が可能です。【公正証書遺言】とは、遺言を公証役場の公証人に書いてもらい、そお原本を公証役場に保管してもらうものです。

両者は次表のような長所・短所があります。

自筆証書遺言と公正証書遺言の比較

 自筆証書遺言公正証書遺言
作成費用○ なし× 公証役場、証人2人
秘密が守れるか○ 作成に他の協力不要× 証人による
遺言書の保管× 発見されない、紛失のリスク

○ 公証役場にて原本保管

死亡後公証役場で検索可能

遺言書の検認

必要 費用と日間がかかる

すぐに遺言執行ができない

不要 すぐに遺言執行が可能
裁判での証拠能力

△ 筆跡、作成時の本人の判断能力

争いになりやすい

○ 公文書である
完成度

△ 方式を誤ると遺言とは認定され

ない

○公証人が作成するため、方式に誤り

はない

以上のように、両者には一長一短あるものの、公正証書遺言の方が安全でリスクの少ない遺言であると言えるのではないでしょうか。特に「遺言の検認」の有無は見落とされがちです。自筆証書遺言ですと、後に残された相続人(妻や子)は遺言の検認をしなくてはならず、費用と時間がかかります。

また、当事務所での業務において、自筆証書遺言を持ち込まれて土地・建物の名義変更のご依頼を受けることもあります。しかし、自筆証書遺言の完成度が低く、中には残念ながら使えないものもありました。専門家のチェックが入っていない遺言は後々トラブルを招いてしまうこともあります。

4.遺言書作成の手順

1. 財産目録を作成してもらいます。

​ 親は子のことをよく知っていても、子は親のことを意外と知らないものです。まして、親にどのような財産があるのかちきんと把握していること は希でしょう。そこで、まず自身の財産(不動産、預貯金、株式、契約し ている保険などなど)をすべて書き出しておくことです。遺言書の作成の ためには不可欠であるとともに、遺言がない場合でも財産目録があるだけ で、子はかなり助かります。まして、相続人が兄弟姉妹の場合などは言う までもありません。

2. 相続人となる方は誰なのかを明確にします。

自身の将来の相続人が誰であるのかをきちんと把握していますか?近年 では離婚する方も多くなり、前妻との間の子がおられる方はどうでしょ う。お子様がいらっしゃらない方、子が先に亡くなられている方、パート ナーとは内縁関係にある方、現代では家族は多様であり、必ずも現在の配 偶者及び子だけが相続人であるとは限りません。

当事務所へも、相続人が全部で誰なのかを把握できていない、あるいは 勘違いされている方もおられます。再度よく考えて見て下さい。もちろん 当事務所でも相談にのります。

将来の相続人が誰であるのかをきちんと把握することは遺言書作成にお いても大前提となります。

3. 誰にどの財産を相続させるかを明確にします。

ご自身の財産と相続人をきちんと整理したら、次はどの財産を誰に相続 させることにするかです。ここで重要なことは、現在の自宅不動産を誰に 承継させたいのか、あるいは誰にも承継させずに売却して金銭化すること が相続人らのためになるのか、会社経営者なら誰に会社を承継させたいの か等の方針を先に明確にすることです。

4. 遺留分減殺請求権への対応を検討します。

相続人として子A及びBの二人がいる場合、全財産をAに相続させる遺 言を作成すると仮定します。本来、財産の一定分(2分の1)もらえるは ずの相続人Bの遺留分(4分の1になります)を侵害することになります が、これによってその遺言が無効になるというわけではありません。将 来、相続人Bが自らの遺留分を確保するための権利【遺留分減殺請求権】 を行使するかどうかはBが決めればよいことだからです。もし、Bが権利 を行使した場合、AはBへ遺留分に見合った現金を渡すことで解決すれば よいのですが、Aが相続した財産が不動産や株式ばかりだとBへ渡す現金 が用意できません。将来、相続人Aがこの遺留分対策に困らないようにす る対策も必要です。

さらに、なるべくBが遺留分減殺請求権を行使する気を起こさないよう な遺言の作成も検討します。

公証役場と事前打ち合わせをします。

6. 公証役場へ出頭して公正証書遺言を作成。これで完成です。

公正証書遺言の原本は公証役場に保管されるため紛失の心配はありませ ん。当日は、遺言の謄本を交付してもらって持ち帰ることもできます。あ えて、他人に見られないために自宅へは持ち帰らないという選択もありま す。

 

(番外編) 相続税対策を検討します。

将来、相続人が多額の相続税を納付しなければならないご家庭の場合、 相続税納税資金確保と相続税額を少しでも減らす対策が必要であり、色々 と頭を悩ませていることかと思います。当事務所では、生命保険を使った 相続税対策を提案しております。固まった遺言の内容と照らし合わせなが ら一緒に考えましょう。

 

よくあるご質問

ここではよくあるご質問をご紹介します。

公正証書遺言作成時に必要な証人は誰でもいいのですか?

証人はお任せ下さい。

公正証書遺言作成にあたり、2人の証人が必要となります。証人は遺言者とともに公証役場で出頭しなければなりません。しかし、証人はだれでも認められるわけではありません。推定相続人などの利害関係のある方は認められません。

では、証人はどのようにして確保すればよいのでしょうか。司法書士などの専門家がお引き受けいたします。司法書士には職務上知り得た秘密を漏らしてはならないという守秘義務が職務上課せられています。よって、一般の方が証人になる場合と違い、遺言内容が外に漏れる心配はありません。

相続人には「遺留分」があると聞いたのですが?

遺留分は強い権利であり、その対応はよく検討すべきです。

相続人が配偶者、直系卑属(子、孫などの代襲相続人)、直系尊属(親や祖父母)の場合、「遺留分」とよばれる最低限の相続権を確保する権利が民法で認められています。(ちなみに、相続人が兄弟姉妹(おいめいを含む)の場合には認められていません。) 遺産を十分に相続できなかった相続人がこの遺留分減殺請求権を行使すると、遺言で故人が決めた遺産の分配がそのとおり実現できなくなってしまいます。

当事務所では、家族関係や遺産の内容から遺留分対策を依頼者といっしょに考えます。詳しくはお問い合わせください。

遺言執行者は必要ですか?

必要な場合が多いです。司法書士がお引き受けいたします。

遺言執行者とは、遺言者が亡くなられた後、遺言の内容を実現するためにその遺言内容に従って遺産の分配や名義変更手続き等を行う者ことです。遺言執行者は、遺言にあらかじめ定めておくことも可能ですし、仮に遺言執行者を定めていなかった場合、遺言執行者が就任を拒んだ場合や亡くなってしまっていた場合は、家庭裁判所に遺言執行者の選任を申立することができます。

遺言執行者に適当な方がいない場合には、司法書士がお引き受けいたします。

遺言の他に何かやっておくことは?

もし認知症になるなど判断能力が衰えた時の対策、相続税への対策も検討してはどうでしょうか。

遺言は、死亡後にその内容が実現されるものです。よって、認知症などで判断能力が衰えた場合、どのようにご自身の財産を管理していくのか、ご自身はどういう介護等のサービスを受けどのように生活をしていきたいのかを書面で意思表示しておくことが大事になってきます。残念ながら、現在の我が国には認知症の高齢者が多くいらっしゃるにも関わらず、ご自身でその対策を何もされていないため、ご自身の望まない生活を送ることを余儀なくされたり、財産を特定の家族に不当に奪われたりしている方も少なくありません。そこで、判断能力が衰えた場合、どのようにしたいのかを公正証書による契約書に残しておき、将来の後見人を指定しておいて、この後見人に契約どおりの内容を実行してもらうという方法があります。「任意後見契約」というものです。

現在の状態で相続が発生すると、相続人が多額の相続税を納税しなければならない方もいらっしゃると思います。相続人が将来の相続税納税に必要な現金が不足することがないよう「納税資金対策」を考えておかなければなりません。また、相続税額をなるべく低く抑えるための相続税対策も検討した方がいいでしょう。相続税対策や納税資金対策、遺留分対策などは生命保険が使えます。詳しくはお問い合わせ下さい。

遺言書作成のお手伝いをお願いするには費用はどのくらい必要ですか?

個別に概算費用を計算してお伝えしております。

手続きに要する費用は、実費(公証役場での手数料)と、司法書士報酬とに別れます。公証役場へ提出が必要な書類はご自身でご準備いただきます。

「実費」と「司法書士報酬」は、家族関係の事情、遺産の規模と内容など様々な事情を考慮して概算を計算して示します。

ご依頼時に上記概算費用をお預けいただき、手続き完了後に精算するようにしております。

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